越前打刃物には700年の歴史があります。京都からひとりの刀職人が、現在の福井県越前市にやって来たことが、越前打刃物の原点です。江戸時代には福井藩の保護政策もあり、匠の技術が現在まで受け継がれてきました。越前打刃物は、1979年に「伝統的工芸品」の指定を受けています。古くから続く鍛造方法と仕上げは、調理用の包丁を始め、農業用の鎌などの製造に利用されています。
 
長い間、受け継がれてきた技術は、地域の人々のため、そして地域の発展のために使われてきました。その広がりは林業、漁業といった産業にまで及んでいます。人々の生活に溶け込み、人々の使い勝手を考慮しながら進化する。越前打刃物は未来を見据えています。
 

風紋包丁とは

伝統的な火造りの工法を参考に、温度に細心の注意を払いながら鋳造される、こだわりの和包丁「風紋包丁」。
 
風紋包丁は「鉄」と「鋼」を何重にも重ね、熱と圧力を加えながら接合することにより作られます。風紋包丁は強度、そして繰り返しの使用でもゆがみ等の出ない、強靱で切れ味鋭い包丁です。
 
「風紋」という名前の由来は、包丁表面にある模様です。ダマスカス模様とも呼ばれる「風紋」は、熟練の鍛冶職人が鋳造した証。そのため、それぞれの包丁が持つ風紋は、その包丁だけが持つ特別なものです。「風紋」は、鍛冶職人が鋼材の良さを十分に引き出した、クオリティーの表れとも言えます。
 
日本の伝統技術を守り続ける職人が丁寧に、そして丹精込めて作り上げる風紋包丁は、日常的に手入れをすることで、長い間使っていただくことが可能です。その耐久性は、プロの料理人の仕事でも存分に実力を発揮します。
 

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